外国人留学生必見!資格外活動許可の基本知識と申請ガイド

日本で学ぶ外国人留学生の多くは、学費や生活費を補うためにアルバイトを希望されます。
とはいえ、
「どうやってアルバイトできる?」
「必要な手続きはある?」
など、働くにあたって心配なことも多いでしょう。
実は、留学生がアルバイトするには「資格外活動許可」が必要です。この許可を適切に申請すれば、学業をおろそかにすることなく、日本で働くことができますよ。
本記事では、資格外活動許可制度の基本・申請方法・注意点を広くカバー。さらに将来的なビザへのステップアップまで紹介します。

「日本で安心して働きたい!」という外国人留学生の方はぜひ参考にしてみてください!
資格外活動許可の基本知識

資格外活動許可とは、在留資格で本来認められている活動(留学生なら「学業」)以外の活動を、一定の範囲で例外的に認める制度です。
たとえばコンビニや飲食店、カフェでの接客、塾講師、清掃や品出しなど、報酬を得る一般的なアルバイトは、許可がなければ原則できません。
許可を取得すれば、決められた条件のもとで働くことが可能になります。
👉 詳しくは 留学生はアルバイトできる?日本で働くために必要なビザや注意点を解説! をご覧ください!
留学生にとってこの制度が重要なのは、生活費の補填ができるだけでなく、日本社会との接点を増やし、日本語運用力やビジネスマナーを実地で身につけられる点にあります。
将来の就職活動に役立つ経験や人脈づくりにもつながるため、正しいルール理解が留学生活の質を大きく左右します。
資格外活動許可が必要な理由

資格外活動許可が必要な理由は、大きく二つあります。第一に、法的な観点。
許可なく働くと入管法上の違反(不法就労)となり、退去強制や在留資格の更新・変更が認められなくなるなど、重大な不利益を招きます。
雇用する側の企業・店舗にも罰則が及ぶため、採用段階で許可の有無を必ず確認されます。
第二に、学業と就労の両立を担保するための仕組みだということ。許可には就労時間や業種の制限が設けられており、学業に支障が出ない範囲で社会経験を積めるよう設計されています。制度を守ることが、自分自身を守ることにつながります。
資格外活動許可の申請と要件

申請に必要な書類や申請の流れを説明します。手続きは出入国在留管理局で行い、数日〜数週間後に許可の可否が通知されます。
必要書類
申請時には以下を準備するのが一般的です。
- 在留カード
- パスポート
- 学生証
- 資格外活動許可申請書
- 写真(必要に応じて)
申請の流れ
- 必要書類の収集:学校の国際交流センターでチェックリストを確認するとスムーズ。
- 出入国在留管理局の窓口で申請(一部は郵送不可の場合あり)。
- 審査:時期によっては数週間かかることも。結果は在留カード裏面への記載などで確認。
- 許可後に勤務開始:許可前の勤務開始はNG。採用面接時点で「許可取得予定」であることを伝えるのは構いません。
要件と実務上の注意
- 学業優先:授業・研究・課題に支障を出さないこと。
- 就労時間の上限:原則週28時間以内。学則上の長期休暇期間は上限が緩和される場合があるが、各自最新ルールを確認すること。
- 就労禁止分野:いわゆる風俗営業やそれに類する業種は不可。求人票の記載をよく読み、疑問点は学校・入管・専門家に相談を。
「アルバイトをしたいけれど、どんな職場があるのか不安…」という方は、まず ファインスタッフに無料登録してみましょう。
専門スタッフが留学生向けの求人を案内してくれるので、安心して働き始められます。
注意事項と違反リスク
アルバイトが多忙になり授業や課題に支障をきたすと、留学本来の目的を果たせなくなります。
また、制限時間を超えて働いたり、許可されない業種で就労したりすると「資格外活動違反」となります。
不法就労とみなされると、退去強制処分や在留資格の更新不可といった重大なリスクがあります。将来、日本での就職や永住を考える留学生にとって大きな障害となりかねません。
資格外活動許可が不承認時の対処法
申請が不承認になるケースとしては、提出書類の不備や学業成績が著しく悪い場合などがあります。
このようなときは、書類を再確認し、不足分を補ってから再申請しましょう。
また、大学の留学生担当窓口や行政書士に相談することで、スムーズな再申請が可能になります。
ビザの種類と将来の道筋
ここでは卒業後に日本で働きたい場合や、ビザごとの将来に向けたステップアップの道筋を簡単に紹介します。
在学中に働く場合
資格外活動許可で学業と両立しながらアルバイトが可能です。
卒業後の選択肢
卒業後、日本でフルタイム就労を希望する場合は、ビザの切り替えが必要です。代表的なのは以下の2つです。
- 技術・人文知識・国際業務ビザ
専門知識や学歴を活かせる職種に対応。
👉 詳しくは 技人国ビザの対象職種と取得条件 を参照してください。 - 特定技能ビザ
介護・飲食・清掃などの分野で必要とされる人材向け。技能試験や日本語力が必要。
👉 詳しくは 特定技能ビザとは?取得条件や対象職種を解説 をチェックしましょう。
よくある質問(Q&A)
ここでは、資格外活動許可についてよくある質問をご紹介します。
Q:資格外活動許可はどのくらいで取得できますか?
A:通常は2〜4週間程度で許可されることが多いですが、繁忙期は時間がかかる場合もあります。
Q:資格外活動許可は何度も申請できますか?
A:原則1回の申請で在留期間中有効ですが、更新や在留資格変更の際には再申請が必要です。
Q:資格外活動許可の有効期限は?
A:基本的に在留期間と同じ期限まで有効です。延長を希望する場合は、在留資格更新の手続きと合わせて申請します。
Q:卒業後も日本で働けますか?
A:卒業後にフルタイムで働く場合は、留学ビザから就労系ビザへの切り替えが必要です。代表的な選択肢は以下の2つです。
- 技術・人文知識・国際業務ビザ(通称:技人国ビザ)
専門知識や学歴を活かせる職種に対応。IT、翻訳、観光、事務系業務など幅広い分野で活用可能です。
👉 詳しくは 技人国ビザの対象職種と取得条件 を参照してください。 - 特定技能ビザ
介護・飲食・清掃など、人材不足が深刻な分野で必要とされるビザ。技能試験や日本語能力(N4程度以上)が求められます。
👉 詳しくは 特定技能ビザとは?取得条件や対象職種を解説 をチェックしましょう。
まとめ
資格外活動許可は、留学生が安心して日本で働きながら学業を続けるために不可欠な制度です。
要点を簡単にまとめると、
- 許可がなければ不法就労となるリスクがある
- 申請には在留カードや申請書などが必要
- 包括許可と個別許可の違いを理解する
- 学業を最優先に、ルールを守って活動する
正しい知識を持ち、計画的に申請を進めることで、留学生活をより充実させることができるでしょう。
さらに将来、日本での就職を目指すなら、就労ビザの知識も欠かせません。資格外活動許可を正しく理解すれば、安心して学業とアルバイトを両立できますよ。